学長室だより

学生よ、外に出よ! -国際交流の学びから(4)

敬和学園大学は先週、中国海洋大学国際教育学院との「教育・学術交流に関する協定」を締結しました。中国海洋大学は青島市にある学生数3万人を超える大規模大学で、国際教育学院だけでも1,000人以上の学生が在籍しています。国際教育学院の院長先生からはこの協定を大変喜んでいただきました。くしくも、この日のチャペル・アッセンブリ・アワーでは、トキエア株式会社代表取締役の長谷川政樹さまが、トキエアの挑戦についてお話しくださいました。トキエアは2024年1月に新潟―丘珠(札幌)間で初便が就航した新しい企業で、地方と地方を低価格で結んでいます。フランス製のプロペラ機を使い、台湾に直接整備に出し、防衛省の定年後のパイロットを採用するなど、極力無駄を省き、効率よく事業展開することで価格に反映させていることが分かりました。これまで東京を介して行き来していたビジネスや買い物も、地方と地方を結ぶことで、たとえば仙台のIKEAまで60分で買い物に行けるのだそうです。仙台や札幌からも新潟や佐渡へ来てもらって新潟の活性化を図るだけでなく、将来的には新潟から海外へ飛ぶこともできるそうです。コーポレートメッセージの「夢をあきらめるな!新しい挑戦の架け橋に~Ready for Take-off~」は、日本航空時代に多くのパイロットをレイオフしなければならなかった時の、パイロットの「私の夢はどうなるんですか?」という重い言葉への長谷川氏からの応答のように思いました。飛行機を飛ばして就航路線を拡大するだけでなく、地域産業の活性化やまちづくりを通した地域創生やジェット機ではなくプロペラ機を飛ばす環境への配慮など、21世紀のグローバル企業のスコープの大きさが勉強になりました。新潟から青島へ飛べる日も遠くないことでしょう。挑戦を続ける地元航空会社を応援していきたいです。(金山 愛子)

オンラインで中国海洋大学国際教育学院と締結式を行いました