ルツとナオミ・その5
ボアズは言葉だけでルツを慰めたのではありません。食事の時、ボアズはルツに声をかけ「こちらに来て、パンを少し食べなさい」と語りかけているからです(ルツ記2章14節)。更に「一切れずつ酢に浸して」と語るボ...
ボアズは言葉だけでルツを慰めたのではありません。食事の時、ボアズはルツに声をかけ「こちらに来て、パンを少し食べなさい」と語りかけているからです(ルツ記2章14節)。更に「一切れずつ酢に浸して」と語るボ...
のけ者にされる覚悟でいたルツは、畑の主人の言葉に驚き、地面にひれ伏し「よそ者のわたしにこれほど目をかけてくださるとは。厚意を示してくださるのは、なぜですか」と尋ねている(ルツ記2章10節)。苦しみの連...
ルツは落ち穂拾いに出かけますが、たまたまそこはボアズという人が所有する畑地であったと聖書は記しています(ルツ記2章1節)。彼はエリメレクの親戚の一人でした。神の不思議な導きで、ちょうどその折に畑の主人...
ナオミがルツを伴ってベツレヘムに帰ってきた時、町の人は驚きました。ナオミさんではないですかと声をかけられた時、彼女はナオミ(「わたしの歓び、快い」の意)と呼ばないで下さい、全能者がわたしを不幸に落とさ...
旧約聖書にルツ記という美しい書があります。ルツ〔「友」の意?〕はナオミ〔「わたしの歓び」の意〕にとって嫁でした。ナオミは夫エリメレク〔「神は王なり」の意〕と共に、飢饉で荒れた故郷を離れ、二人の息子を伴...
男子には名を残す責任がありました。本人が子を残さず死んでしまった場合を避けるため、レヴィラート婚(義兄弟婚)と呼ばれる制度があったのです。夫に先立たれた妻をその亡夫の兄弟が娶り、名を継ぐべき子をもうけ...
パレスチナには、人の初子をモレクに献げる儀礼が存在していました。アブラハムのドラマは、結果的に人身御供をモレクに献げる儀礼への批判という意図を帯びています。異教と同じ犠牲を命じた神の意図ははかり難いも...
初子については、独り子イサクを焼き尽くす献げ物として献げよと神がアブラハムに命じたドラマを避けて通ることはできません。常軌を逸した命令であることは明らかです(創世記22章2節)。人の初子は、犠牲として...
初子として母の胎から生まれた女子については、特別な規定がありません。長子(男性)には相続上の特権があり(創世記25章27節~34節)、父の財産を相続するとき、長子は弟たちの二倍を受け継ぐことになってい...
初めて胎を開く初子は特別視されていました。家畜の初子(男性名詞のみ)について、雄と明記せず一般的に規定しているものもありますが(出エジプト記22章28節~29節、民数記18章15節~18節)、雄だけが...