チャペルのひびき

変わりゆく社会の中にあって、変わらぬものを心に抱きつつ

チャペル・アワーは、敬和学園高校教諭の鈴木明香先生がご担当くださり、励ましに満ちた温かなメッセージをお伝えくださいました。多角的に物事を捉えんとするリベラルアーツの学びを通して、常識にとらわれることなく、物事の本質を捉える視点を養ってほしいと。また、本学のキリスト教教育を通して、一人ひとりがこの世界にあってオンリーワンの存在であることに気づくと共に、他者のかけがえのなさをも心に留め、他者に寄り添う人になってほしいと語られました。本学が大事にしているリベラルアーツとキリスト教教育の2つの柱の要点を改めて心に刻むことができました。アッセンブリ・アワーは、メディア担当の新任の伊藤学先生(国際文化学科教授)が、企業にて電気製品の開発に関わって来られたご経験を踏まえつつ、戦後社会の文脈のもとで現代という時代に関する見取り図を示してくださいました。新たな製品の開発に伴い、ライフスタイルや価値観が、大きく変化するという歩みを戦後社会はたどってきました。ユビキタス・ネットワークの進展に伴い、誰もがその発達の恩恵を享受することができるようになった一方で、その変化によって奪われてしまったこともあるはず。その失われてしまったものを回復してゆくことも、これからの社会の課題であると伊藤先生は教えてくださいました。大きく変わりゆく社会の中にあっても、変わらぬものを識別してゆくことの大切さをも、先生のお話を伺いながら、心に覚えずにはいられませんでした。(下田尾 治郎) 

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「敬和学園大学での学び」 敬和学園高校教諭 鈴木明香 先生

Ⅱ. アッセンブリ・アワー
講演 「喜ばれる商品をつくる発想力~電化製品の変化を参考に~」 教授 伊藤学 先生

<参加学生の感想>
感想1) 脳を柔らかくして生まれる発想、商品にとても惹かれました。自分が年を重ねて発想に偏りが出ているなと最近感じています。それぞれの人がいた環境によって発想や価値観が変わることが当たり前です。しかし相手の考えに納得できず受け入れずに自分の考えを押し付けている時期が私にはありました。今は社会人に近づく身となったので、たくさんの人がいる分それぞれの発想力と価値観を持っていることを前提に話し合えるようになりました。加えてよりたくさんの発想力と価値観を知りたいと思い、たくさんの環境に自分の身を投じてきました。よって最近では私の価値観フォルダには溢れるほどに保存されています。この保存されたフォルダを今、バイト先で活用しています。この経験を元に将来は就職先で活用していきたいです。
感想2) 自分を本当に必要としている人の立場に立ち、徹底的に他者のために考えつくされた商品の例のように、相手の立場に立って、多様な客観的視点で他者のためにという気持ちで行動していきたいと思いました。また、「違いは排除の対象ではなく、強さだ」という言葉が胸に残りました。独特の視点で社会の情勢を捉えられるようになりたいです。みんなと違うことは最大の才能であることが分かりました。人と違う意見を持つことを恐れずに、才能だと思うようにしたいと思いました。