チャペルのひびき

未来のための種まき—子どものための市民教育

チャペル・アワーのメッセージは、山﨑ハコネ先生(共生社会学科長)がご担当くださいました。クリスマスを迎えるにあたり、主イエス・キリストがどのような方であるかを、心に刻むことができました。主イエスは、すべての人に光を届けるために来てくださった方。さらには、とかくこの世の片隅に押しやられてしまうような人々を、あえて世界の中心に置き直すために来てくださった方であるといってもよいでしょう。主イエスの光に心を照らされつつ、格差や差別や分断が存在するこの世界に、一つでも多くの愛の橋を架ける者となりたく思います。引き続くアッセンブリ・アワーにおいては、大岩彩子先生(英語文化コミュニケーション学科 准教授)が、敬和学園大学の学生と共に深く関わられた、子どものための市民教育活動について報告してくださいました。ドイツで行われた「ミニミュンヘン」という活動をモデルに行われたこの取り組みに参加した子どもたちは、市民登録を済ませた後、働き、納税し、買い物をしたりして、政治に関わり、経済を回してゆくという模擬体験を与えられるとのことでした。楽しみながら社会の仕組みを学び、よりよき社会の実現のためにはどのようなプロセスを踏んだらよいかを体得できる、優れた教育的取り組みであると思います。この国の民主主義の現状を鑑みるにつけても、子どもだけではなく、学生たち、さらには大人たちにとっても、そのような機会が備えられたらと強く願わざるをえませんでした。(下田尾 治郎) 

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「最初の礼拝」 教授 山﨑ハコネ 先生

Ⅱ. アッセンブリ・アワー
講話 「こどもがつくるこどものまち」 准教授 大岩彩子 先生

    赤い羽根共同募金 学内活動報告

<参加学生の感想>
感想1) 今回のアッセンブリ・アワーでは大岩先生が講師を務めてくださった。ミニミュンヘンでは、実際の社会の中にもある制度を組み込みながら子どもたちだけで町をつくり、社会の仕組みを子どもたちに知ってもらうことができるということだった。
市や企業からの支援もあり、実際に銀行からお金を数える機械を貸してもらったという話もあり、ちょっとした職場体験が成立していると思った。また、見習いという形でプロの人と一緒に働くイベントに関してはほとんど職場体験と変わらないと思った。ミニミュンヘンのイベントは、普段見れないような社会を知るという意味でも、子どもたちが自分の将来を見据えるという意味でも有益だと思った。
感想2) 大岩先生のお話を聞いて、ミニミュンヘンは子どもが中心となって活動し、それを大学生や大人が助けることで主体性・協働性・コミュニケーション力などが楽しみながら育つすてきな取り組みだと思いました。子どもたちに自分たちは社会の一員であるという意識を持たせることや話し合ってよい方向へ向かうことの大切さに気づかせることは、誰1人取り残さない社会の実現につながると思いました。また、働くことについて知ることでキャリア教育にもなることを知り、自分たちで考え行動できる環境の大切さが分かりました。