チャペルのひびき

私たちの生の根源をなすもの、土台とすべきものは

チャペル・アワーにおいては、山﨑ハコネ先生が、マタイ福音書に記されたイエスのたとえ話を通して、自らの人生を確かな土台の上に建てることの大切さを説き明かしてくださいました。危機や試練の際に、人が何を自らの人生の土台にしているかが明らかにされるということも教えてくださいました。引き続くアッセンブリ・アワーにおいては、星野富弘美術館館長、聖生清重先生が、事故により肢体不自由の身になられながらも、口にくわえた絵筆によって描かれた詩画を通して多くの人を励ましておられる星野富弘さんという方の人となりを教えてくださいました。幼馴染として長いこと付き合ってこられた方だからこその、美化されることのない、等身大の星野さんを知ることができたのは幸いでした。聖生館長によれば、星野富弘という人間を形作ったものは、一つには豊かな恵みであると同時に人間の小ささを教えてくれた故郷の自然や山野、二つ目にキリスト教信仰、最後にユーモアの精神であるとのこと。これらのものこそが、私たちが生きるうえでの根源をなすもの、人生の土台に据えるべきものであると、ハコネ先生の説教との関係において受け止めることもできるでしょう。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「岩を土台として」 准教授 山﨑ハコネ 先生
20171110チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「感動は生きる力 ~星野富弘「その人」と詩画作品~」 星野富弘美術館館長 聖生清重 先生
20171110チャペル・アッセンブリ・アワー2
 
<参加学生の感想>
感想1) 土台がきちんとしたものでないと耐えられないことが分かりました。人間の力が及ばない力が襲ってくる時の支えになるものが土台である。その力は自然の力だけではなく、病気なども当てはまる。その力から逃れるため乗り越えるためのものが土台である。私たちの心の支え、土台に聖書がなれるということが分かりました。
感想2) 「土台=基礎が大事」というのはいろんなことに言えると思う。家を建てるにしろ、一つの家族にしろ、そして政治の政党にしろ。その準備期間は大事だと思います。近道を通るのもいいですが、それはきっと自分のプロセスにはならないと思います。だからと言って全てのことに遠回りはいけない。孝道も必要なことがこの世にはあります。ゆえに丁度いいのが一番の近道ではないでしょうか。
感想3) 富弘さんの人生に驚くことや感動することがたくさんありました。富弘さんが下半身が動かない状態の生活をしていたことに私はとても驚きました。私がもしそんな状態になったら、そんな生活にとても耐えることができないと思います。富弘さんはすごいなぁと思いました。富弘さんが生きる力を生み出すことができるのは、いろいろな壮絶な人生を歩んできたからだと思います。
感想4) 富弘さんの入院中の母とのエピソードを聞いて、お母さんがずっと家に帰らずに富弘さんの側に居てくれたということにすごく感動しました。体育が好きだったのに体が動かせなくなってしまったからおそらく相当イラついていたのだと思います。お母さんにとっても辛かっただろうし、でも、それを乗り越えて希望を見つけることができて本当によかったと思います。